交通事故が起こる瞬間、普段身体が感じることがないような大きな衝撃を受けることになり、関節や筋肉、靭帯、神経等に強いダメージを与えます。
ダメージが大きい分、適切な治療を受けなければ何年経っても症状が残る場合もあります。
ですが、事故直後は精神的な緊張が強く、痛みや症状が少ない方が多いです。
交通事故にあってしまった直後、体の痛みを感じなかった為、事故直後病院に行かず、
また人身事故(人のケガ)とせず物損事故(車の損傷)扱いにしてしまうことがあります。
その場合、後から首や腰に強い痛みや運動制限等の症状が出た時に、適切な治療が受けられなかったり、本来受けられる補償が受けられなかったりします。
交通事故でのケガは、「この程度であれば大丈夫」と考えず、少しの違和感や痛み、動かしにくさがある場合には早急に病院で診断を受けて、
警察にも身体に痛みがあることを伝えて人身事故として届け出ましょう。
むち打ち症(頚椎捻挫)
むち打ち症は、交通事故での追突や衝突などによって首がムチの様にしなって起こるケガで、たくさんの筋肉や靭帯、神経などがダメージを受けます。
主な症状は、首の痛みや動かしにくさ、しびれ、頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気など様々です。適切な治療を続ければ3ヶ月前後で症状が落ち着いてくることが多いですが、
中には何年間も症状に苦しめられる方もいます。
一般的にはレントゲン検査によって診断を行いますが、筋肉や靭帯はレントゲンには映らない為、画像検査で異常がなかったとしても安心してはいけません。
早い時期に、適切な治療を受けましょう。
腰椎捻挫
腰椎捻挫は、交通事故での急激で強い負荷が腰椎に掛かることで、
靭帯や筋肉、筋膜や関節包を損傷します。
この中で特に靭帯の損傷が問題です。
交通事故での腰椎捻挫の場合、広い範囲の靭帯を痛めますが、
靭帯は修復速度が遅く、また強く伸ばされたまま適切な治療や固定をせず動かしてしまうと、緩んだままの状態になってしまうことがあります。
その場合に腰椎が不安定となり、腰痛が何年も続いたり、いわゆるぎっくり腰を繰り返してしまうことになります。
しっかりと通院して、痛みが残らないようにしましょう。